短文集積場。
「~~」を使って短文を作りなさい。
「短文を作れったー」( http://shindanmaker.com/73597 )でお題をもらってぽそぽそ作った短文の集積。
・「だいたい」を使って短文を作りなさい
恩師から旅行のお土産を頂いた。一体どこに行ってきたのやら、俺にはセイウチの牙でできたイヌイットのお守り、彼女には刺繍が綺麗な中国山岳民族の伝統的なポーチ、ヤツには阿寒湖のマリモの小瓶が手渡された。
・「さばかり」を使って短文を作りなさい
おぉお、呪われてあれ〆鯖。カリカリと胃の腑を内側からかじられるような痛みにのた打ち回りながら、夕食の〆鯖への呪詛を吐き出した。虫を憎んで鯖を憎まずとも思うがこの痛みの中では慈悲など持ちようがない。
・「あまねく」を使って短文を作りなさい
「やっぱり和菓子はすあまね、栗饅頭も捨てがたいけど」 ショウケースを眺める先輩への、後輩の「でもすあまってういろうとどう違うのかわからないですよ」という発言が契機となり部活を二分する戦いが勃発した。
・「やたら」を使って短文を作りなさい
劇場に入ったら真っ先に怒声が響いてきた。「お笑いの命は間合いや! タライ落とすのも呼吸考えて落とさんかい!」 額に派手なコブを作った先輩芸人に、新人の裏方が思い切り叱られていたのだ。
・「もっぱら」を使って短文を作りなさい
コロッケを7つも食ったので思い切り芋っ腹である。
・「かしこくも」を使って短文を作りなさい
本日のカレーはマイルドさを出すためチャツネを溶かし、コクも出したかったのでチョコレートを入れたが、辛いのが苦手な彼にはつらかったようでやはりカレーの王子様を買うべきだったかと現在後悔している。
・「ついに」を使って短文を作りなさい
ヤツはその髭男の殺意に抱擁を以って応えたのだ。ヤツ――熊のゴーシュの爪あとが、密猟者の背中にくっきりと残されていた。
・「さながら」を使って短文を作りなさい
その小さな、がらんどうの空間の中心には一つの彫刻が据えられていた。冒険者が近づくと御影石で象られた鯨(いさな)がランプの灯りに浮かび上がる。古びた美しさながらも愛嬌があり、それでいて勇壮な姿であった。
・「よろしく」を使って短文を作りなさい
「やっぱり三国志は呉だよ、ろしく、ろしく! 三国志大戦では幸村誠:画!」「魯粛だろ、好きなヤツの名前くらいちゃんと発音しろ」「…舌足らずですんません…」
・「ついでに」を使って短文を作りなさい
椎名誠さんのシベリア旅行記を読んだら蚊の話が恐ろしかった。シベリアの蚊は分厚いデニム地のズボンの上から針を突き刺してくるというのだ。
・「いささか」を使って短文を作りなさい
「仙台のお土産、萩の月でいい?」「笹かまぼこ!笹かまぼこ!!」「あんた、猫にあげようとするからダメ! 猫の健康考えなさい!」
・「いやしくも」を使って短文を作りなさい
「あー、もう花見の場所ないや」「敷くもの探してるうちに埋まっちゃったね」
・「すこぶる」を使って短文を作りなさい
「あの飲み物に続く商品を考えたぞ! スカーレット・ブル! 略してスコブル!!」「コが苦しいです博士…」
・「はからずも」を使って短文を作りなさい
餃子のタレは辛酢もいいよねー。辛党の姉はそう言いながらラー油ではなく、唐辛子を漬け込んだ酢を小皿に垂らしてニコニコしている。辛いのが苦手な私は黒酢を手にする。さぁ、餃子祭り開幕だ!
・「はからずも」を使って短文を作りなさい
奥の方の歯から「ずももももも…」と響くような痛みがやってくる。くそッ、くそッ、親知らずめ!
・「みょうに」を使って短文を作りなさい
「いいかおまえら、萌え語尾禁止! 特に『みょ』! 『うに?』とかいって首を傾げさせるのも禁止!! 俺のアイコに乱れた日本語を教えるな!」AI開発に勤しむ研究者が、学生達へ向けて悲痛な叫びを上げた。
・「けだし」を使って短文を作りなさい
「お昼に戻れそう?」「わかんない。昼ごはん何?」「あんかけうどん。椎茸ダシの」「えー!なら、部活に顔出すだけだしすぐ戻る!」姉は叫びを上げて駆け出した。ふむ、ブシならぬ椎茸の情けだ、支度をしよう。
・「ほとんど」を使って短文を作りなさい
「なにー、データベースが吹っ飛んだだと?! おい、バックアップの確保…」「…㌧㌦」全員の悲鳴が部屋にこだました。(環境依存文字失礼)
・「はたと」を使って短文を作りなさい
砂浜には直径一メートルにもなろうかというエチゼンクラゲの骸がへばりついていた。「こいつのせいで今年はまるでハタハタ捕れんかった」。クラゲの大きさに驚くだけの私の隣で、親父さんはぼそりとそう呟いた。
・「いたずらに」を使って短文を作りなさい
「これがそのときの水温の推移を描いた図」「ラニーニャって女の子って意味なんだって。で、エルニーニョが男の子」「こらー、そこ、私語は慎めー」地学の授業は今日も平和だ。
・「めっぽう」を使って短文を作りなさい
「今週末は仕事だから夕飯くらいしか空いてないや、母さんと買い物するのはダメっぽう」姉からメールが届いた。「い」と「う」のミスはよくあることだが、几帳面な姉からと考えるとよほど忙しいのだろう。
・「いよいよ」を使って短文を作りなさい
「雨やまない…」「よいよい、春雨じゃ、ぬれていこう」そう嘯いた先輩は翌日見事に風邪を引いた。「お見舞いもってくか」「今月お金ないよ」「伊予柑が昨日田舎から送られてきたから持ってこう、ビタミンCだ!」
・「くれぐれも」を使って短文を作りなさい
「さて契約と参ろうではないか。そちの願いを聞かせておくれ」「グレモリーたんハァハァ」「たわけが!わらわの愛を得ようなど100億光年早いわ!」光年は距離だよグレモリーたん。*1
・「とうに」を使って短文を作りなさい
知らないのか 納豆に葱をきざむと美味いんだ …すまん! どうしてもこれだけは誘惑に勝てなかった…!!*2
…その場のひらめき重視で作ってきたところ、なんだか食い物ネタが異様に多いところがなんとも言えませぬな…。
おあとがよろしいようで…。